男と女が節操なく欲望を満たしていた時代 祭りの準備 (1975年 黒木和雄監督) 筆者は1980年ごろ、この作品を二子玉川駅近くの名画座「二子東急」で見た。 目的は当時人気絶頂だった竹下景子のヌードだったが、作品の完成度の高さにうならされた。もちろん竹下の胸もきれいだった。 舞台は1950年代の高知県の漁村。主人公は信...
Uncategorized
Uncategorizedの記事一覧
ドサ役者をめぐる憎しみと愛 浮草(1959年 小津安二郎監督) タイトルが似ているので成瀬巳喜男監督の「浮雲」と混同されがちだ。あちらは白黒映画、本作はカラー。ストーリーも全然違う。 志摩半島の漁村でドサ回りの大衆演劇「嵐駒十郎一座」が興行を打つ。実は親方の駒十郎(中村鴈治郎)はこの地のお芳(杉村春子)との間に清(川口...
インテリと極道が軍隊の卑劣漢どもに立ち向かう 兵隊やくざ(1965年 増村保造監督) この10年ほどで日本は大きく変わった。「暴力反対」が叫ばれるようになったのだ。筆者の小学~高校時代は学校で教師が生徒に鉄拳制裁を加えて平然としていた。本来、戦後の日本の教育はかつての精神主義を反省し、平和の尊さを教えることを本義とした...
ラーメンが食べたくなる究極の南極巣ごもり映画 南極料理人(2009年 沖田修一監督) 新型コロナで家に閉じこもっていたら、本作を思い出した。南極基地で働く隊員の暮らしこそ究極の巣ごもり生活。料理人の目を通して地の果てで生きる男たちを描いたコメディーだ。 舞台の「ドームふじ基地」は標高3800メートルの場所にあり、平均気...
佳作・駄作1日1本